
いつか結婚して子どもができたら、バリバリ知育したいです!

おもちゃもいいけど、運動を取り入れるのがおすすめよ。

運動でかしこくなるんですか?

体を使えば脳が刺激されるのよ。
こんにちは、yunです!
子育てについて調べるなかで、「幼児期の知育には、どんな遊びがいいんだろう」と疑問に感じていませんか?
そんな悩みをお持ちの方に、こちらの記事では体を使う遊びと認知能力の関係の解説や、おすすめの遊び方を紹介しています!

この記事を読めば、誰でも幼児の知育に効果的な遊びがわかります。

体を使う遊びは将来の運動能力を向上させる

これまで多くの研究により、遊びが社会性を育んだり認知能力を発達させたりすることが明らかにされてきました。
遊びは、脳と子供の学習能力に良い影響を与えます。
幼児期にさまざまな運動を経験することは、脳に刺激を与え、神経細胞どうしのつながりを深めることがわかっています。
神経回路を強化すると、体をタイミングよく動かしたり、力加減をコントロールしたりなどの運動能力が高まります。

スポーツ庁の調べでは、幼児期にさまざまな運動を経験していると、小学校に入ってからも運動に積極的にとりくむ傾向にあるわ!
動きの種類
人の基本的な動きは大きく「体のバランスをとる動き」と「体を移動する動き」、「用具などを操作する動き」に分けられます。
これらさまざまな動きをバランスよく幼児期に経験させようとする場合、特定のスポーツ(運動)だけをくりかえし行うよりも、さまざまな遊びをとり入れるほうが効果的です。
基本的な動きの3分類 | 含まれる動きの種類 |
---|---|
体のバランスをとる動き | 立つ、座る、寝転ぶ、起きるなど |
体を移動する動き | 歩く、走る、登る、降りる、よけるなど |
用具などを操作する動き | 持つ、投げる、蹴る、積むなど |
遊びに含まれる動きの種類
体を動かす遊びには、特定のスポーツよりも複雑で多様な動きが要求されます。
たとえば、鬼ごっこは「歩く、走る、くぐる、よける」などの動きを伴います。幼児は体を動かして遊ぶことで、楽しみながら多様な動きを総合的に経験することができます。
遊び | 含まれる動きの種類 |
---|---|
鬼ごっこ | 歩く、走る、くぐる、よけるなど |
すべり台 | 登る、すべる、座る、立つなど |
サッカー | 歩く、走る、蹴る、転がすなど |
多様な動きを経験させる
なお、幼児の場合は、自発的に様々な遊びを体験し、幅広い動きを経験することが重要です。
幼児期においては、筋トレのように特定の動きばかりを繰り返したり、運動の頻度や強度を上げ過ぎてけがをしてしまったりはNGです。
楽しめて、自由な発想が許される遊びのなかでは、幼児は自発的に運動の種類を増やしていきます。

遊びが自由であることが、子どもの自主性や創造性を育むのに大切なんですね!
体を使う遊びの重要性

体を使う遊びは認知能力を発達させる
運動は、認知能力を高めるメリットがあることがわかっています。
体を動かすとき、人は状況を判断してから運動を完了するまでの間に、脳内の多くの領域を動かします。
日本学術会議(2011)は、これまでの様々な調査・研究の結果を踏まえて「すばやい方向転換などの敏捷な身のこなしや状況判断・作戦などの思考判断を要する全身運動は、脳の運動 制御機能や知的機能の発達促進に有効であると考えられる」と述べています。
また、筋力をあげることに特化するよりも、全身のバランスを取れたり、歩いたり走ったりする基本的な動きに習熟するほうが認知機能の向上に効果的です。
玉川大学脳科学研究所(2022)らは、有酸素性の持久力が認知機能を高めること、筋力よりも持久力が認知機能に関わることを明らかにしました。
体を使う遊びは空間認識能力を発達させる
空間認識能力とは、三次元空間の中にいる物体の状態(位置、方向、間隔、速さなど)を素早く正確に把握する能力のことです。
これは視覚、聴覚、触覚などの感覚器官からの情報をもとに体を適切に反応させる能力といえます。
たとえば、バレーボールでアタックを打つときには、脳内で以下のような処理がおこなわれています。

たった1つの動きでも、脳は難しいことを考えてるんですね〜。
遊びは創造性を育む
自由に遊ばせていると、幼児たちは次第に自分たちでルールを変えたり、新しい遊びを考えたりしていきます。このように遊びを質的に変化させる行為は、子どもの創造性を豊かにしていきます。
鬼ごっこやかくれんぼに新たなルールを追加することは、幼児が試行錯誤を経験することであり、大人になったときに挑戦する心を育みます。
遊びは脳を活性化させる
1964 年、米神経学者マリアン・ ダイアモンドたちは、「たくさん遊べる豊かな環境で育ったラットでは脳がよく発達する」という衝撃的な論文を発表しました。
何匹かのラットを退屈な独房で飼育し、他のラットはおもちゃでいっぱいのコロニーで飼育しましたあと、研究者がラットの脳を調べたところ、「豊かな」ラットは「貧しい」ラットよりも脳が発達していることがわかりました(Diamond et al 1964)。
この研究により、脳は環境や学習によって発達することがわかりました。
社交的な遊びや探索は、学習と記憶において重要な役割を果たす海馬を刺激します。そして、遊びを知ったラットは迷路を通り抜け、他の問題をより早く解決することができます。
これらは、多様な遊びを経験することは人間の認知機能を高め、問題解決能力を伸ばす可能性があることを示しています。
(参考)
Diamond, M. C., Krech, D., & Rosenzweig, M. R. (1964). The effects of an enriched environment on the histology of the rat cerebral cortex. Journal of Comparative Neurology, 123(1), 111–119.
https://www.nakayama-zaidan.or.jp/report/h23/H23-B-07.pdf

体を使う遊びをさせる時間はどれくらい?
毎日、合計60分以上
文部科学省の「幼児期運動指針ガイドブック」では幼児が体を動かす時間の目安として、「毎日、合計60分以上」であると示しています。
ただし、時間だけが問題なのではなく、遊びや手伝いを通じてさまざまな種類の基本的な動きに慣れ親しむことが大切です。
3歳から6歳までのおすすめの遊び

幼児期は心と体が相互にからみあいながら総合的に発達していきます。
心の面では、保護者への信頼感を基盤にしつつ、いろいろなことをやってみようとする挑戦心がわいてくる時期です。
体の面では、幼児期は生涯にわたっての運動能力を築く基盤となる時期です。この時期には、さまざまな種類の動きを経験する「動きの多様化」と、それぞれの動きをより合理的におこなう「動きの洗練化」を習得していきます。
3~4歳
日常生活や体を使う遊びでの経験をもとに、動きを覚えていく時期です。
「体のバランスをとる動き」「体を移動させる動き」「用具などを 操作する動き」などを、幼稚園・保育園、家庭などでの経験をもとに覚えていきます。
このときはまだ自分の体を上手にはコントロールできません。基本的な動きを何度もくりかえして、次第に上達していきます。
この時期には、跳ぶ、登る、ぶら下がるなど基本的な動きの種類を増やせる遊びがおすすめです。
4~5歳
多くの基本的な動きを経験し、特に全身のバランスをとる動きが上達してきます。
身の回りの友達や大人の「かっこいい動き」をまねしようとするようになります。
この時期には、体全体でリズムをとったり、ボールをコントロールしたりなどして「用具などを操作する動き」を経験しておくことが望まれます。
5~6歳
無駄な動きを削り、基本的な動きが上手になっていきます。走ってから跳ぶなど、複数の動きを連続して組み合わすことができるようにもなります。
遊びの内容も、友達と協力したり、役割を分担したりできるようになります。
この時期には、「体のバランスをとる動き」「体を移動させる動き」「用具などを 操作する動き」をよりスムーズにできることをめざした遊びを取り入れましょう。

子どもの現在の発達段階と、次の発達段階とをつなげる架け橋になるような遊びを取り入れてみましょう!
