分詞構文の用法9選! 訳し方や使い方についてわかりやすく解説します!

語学
新卒ちゃん
新卒ちゃん

分詞構文ってなんですか?

マルリン先輩
マルリン先輩

接続詞を使わずに文どうしをつなげる構文よ。動詞を分詞に変えることで表現するの。

新卒ちゃん
新卒ちゃん

接続詞が必要ないなら、みんな分詞構文で喋ればいいんじゃないですか?

マルリン先輩
マルリン先輩

分詞構文をつかうと、ちょっと堅苦しい言い回しになってしまうの。

あと、接続詞を使わない分つなげ方があいまいになってしまうこともあるわ。

こんにちは、Yunです!

英語の勉強をするなかで「分詞構文ってなに?」「分詞構文の訳し方って何種類あるのと疑問に感じていませんか?

そんな疑問をお持ちの方に、こちらの記事では分詞構文の用法や、接続詞を用いた書き換え方を解説しています!

この記事はこんな人におすすめ!
  • 分詞構文の訳し方を知りたい人
  • 分詞構文の書き換え方を知りたい人
  • 分詞構文について、豊富な例文をもとに理解したい人
記事の内容まとめ
マルリン先輩
マルリン先輩
  • 分詞構文は接続詞を用いずに2つの文を「〜とき」「〜ので」などの意味でつなげる表現よ。
  • ふつうの分詞と同じく、現在分詞であれば「〜している」、過去分詞であれば「〜される」の意味をもつわ。
  • 分詞構文の訳し方はたくさんあるから、たくさんの例文にふれて感覚をつかむことが大切よ。

この記事を読めば分詞構文のさまざまな用法の使い分け方がわかります!

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分詞構文とはなにか

分詞構文とは、現在分詞や過去分詞を含んだフレーズが「〜とき」「〜ので」など接続詞の意味も表す場合の文をさします。

分詞構文を使えば、接続詞を用いずに2つの文をつなげることができます。

分詞構文のつくり方

まずは以下の例をみて、分詞構文の文と接続詞を用いた文との見ための違いを確認しましょう。

例文文法
When I was walking along the street, I met a friend.道を歩いていると、友人に会いました。接続詞を用いた文
Walking along the street, I met a friend.(同上)分詞構文
Because the city was destroyed by Hurricane Sandy, the city had to be rebuiltハリケーン・サンディによって破壊されたため、街を復興する必要がありました。接続詞を用いた文
Destroyed by Hurricane Sandy, the city had to be rebuilt.(同上)分詞構文

もとの文は主節と従属節の主語が一致している

上の例の「I was walking」と「I met」のように、主節と従属節の主語が同じです。

分詞構文はこのように主語が一致した従属節を書き換えます。

ただし、意味上の主語を足せば主語の一致しない従属節も分詞構文に書き換えられます。これについては応用なので、のちほど解説します。

従属節とは「when」や「because」などがついて文全体を修飾している部分で、主節とは文の中心となっている部分です。

従属節の接続詞と主語を消す

「when I was walking」の「when I」を削除します。

もとの文が進行形や受動態の場合は「be」も削除します。今回の「when I was walking」は進行形なので「when I was」まで削除します。これで「walking」だけがのこります。

「〜している」なら現在分詞、「〜される」なら過去分詞に書き換える

文の主語が動作を「している」なら現在分詞(= -ing)に書き換えます。

主語が動作を「されている」なら過去分詞に書き換えます。

「〜する」「〜している」状態を能動態といい、「〜された」「〜されている」状態を受動態といいます。

つまり、分詞構文はもとの動詞が能動であれば現在分詞、受動であれば過去分詞に書き換えるとも言えます。

例文文法
When I looked out, I saw a big dog.外をみると、大きな犬が見えた。接続詞を用いた文
Looking out, I saw a big dog.(同上)分詞構文
When the baby was left to itself, the baby began to cry.ひとりきりにされると、その赤ん坊は泣き出した。接続詞を用いた文
Left to itself, the baby began to cry.(同上)分詞構文

分詞構文と接続詞を用いる場合の違い

分詞構文は「when」「because」「if」などの接続詞を用いた文に書き換えることができますが、そのニュアンスは異なります。

書き言葉的な堅い文体になる

分詞構文は主に書き言葉で用い、会話で使われることはまれです。

これは分詞構文が堅い雰囲気もつことを意味します。書き言葉であっても、文章の種類によっては分詞構文を用いすぎると堅苦しい雰囲気を与えることになります。

分詞構文は訳の特定が難しい場合がある

分詞構文は分詞を含む節と主節とをとりあえずくっつけたような文です。

この点は「〜して」「〜で」という日本語のあいまいな接続のしかたと似ていて、それが具体的にどういう接続のしかたなのかがわかりにくいことがあります。

分詞構文の用法9選

分詞構文には以下のような用法があり、それぞれ訳し方も異なります。

  1. 時を表す
  2. 理由・原因を表す
  3. 付帯状況を表す
  4. 譲歩を表す
  5. 条件を表す
  6. 場所を表す
  7. 目的を表す
  8. 結果を表す
  9. 同格を表す

① 時を表す場合

分詞構文が「〜とき」を表すとき、分詞を含む部分のできごとと主節のできごとは時間の間隔がとても短い印象を与えます。

そのため分詞構文が時を表すときは、分詞のできごとの直後か、ほぼ同時に主節のできごとが起きたというニュアンスが含まれています。

分詞を用いた節は主節の前にも後にも置けますが、前に置くことが比較的多めです。

できごとの発生の同時性は高いことも低いこともあります。

例文同時性
Coming up the steps, I fell over.階段を上がるとき、転びました。高い
Leaving the building, she hailed a taxi.ビルを出て、彼女はタクシーを呼んだ。やや低い
Playing the basketball, Lei hurt her hand.バスケットボールをしたとき、レイは手を怪我した。高い
Asked whether or not he would stay, he gave a non-committed answer残るかどうか尋ねられると、彼はあいまいな返事をした。やや低い

時を表す分詞構文は「as」「when」「after」などを使って書き換えることができますが、特に同時性が高いときには「and」を使うこともできます。

例文
Sitting down, Jim began to write her report.ジムは座ってレポートを書きはじめた。
Jim sat down and began to write her report.(同上)

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② 理由・原因を表す場合

分詞構文は「〜ので」を表すことができます。

例文
Not knowing what to say, he kept silent.どう言えばいいかわからなかったので、彼は沈黙をたもった。
Takenby surprise, the enemy surrendered.不意をつかれてしまい、その敵は降伏した。

上の例は「Since he didn’t know ~」「Because the enemy was taken ~」などに書き換えることができます。

③ 付帯状況を表す場合

付帯状況とは「〜しながら」を意味する表現です。「〜して…」と訳すこともあります。

この用法は多くの場合現在分詞を用います。

例文
He spent the evening reading a novel.彼は小説を読みながらその晩を過ごした。
Muttering something to himself, he searched everywhere.ひとりで何かぶつぶつ言いながら、彼はあちこちを探した。
He arrived puffing and panting.彼は息を切らしながら到着した。

現在分詞ほど多くありませんが、過去分詞を用いた付帯状況の分詞構文も存在します。

例文
He continued to walk up and down, lost in thought.彼は物思いにふけりながら、上ったり下ったりをくりかえしていた。
She came back, utterly exhausted.彼女は完全に疲れ切って戻ってきた。
Surrounded by students, Mr. Roser sat in a chair, answering each student’s question.生徒に囲まれながら、ローザー先生は椅子に座って、それぞれの生徒の質問に答えた。

④ 譲歩を表す場合

分詞構文が「〜しても」「〜けれども」を表すことを「譲歩」と呼びます。

例文
Granting the achievements to be great, we have no reason to be conceited.功績が大きいことは認めますが、私たちはうぬぼれるべきではありません。
Admitting what you say, I still think you are in the wrong.あなたの言うことは認めるけれど、それでも私はあなたが間違っていると思う。

この用例は「admitting」「granting」で多く用いられる傾向にあります。

ただし、分詞に「although」「though」「even though」などをつければあらゆる分詞で譲歩を表すことができます。

例文
Although working very hard, he still cannot make both ends
meet.
一生懸命働いているのに、彼の生計はまだ安定していない。
Though tortured many times by the enemy, he did not say a word about his secret.何度敵に拷問されても、彼は秘密についてなにひとつ明かさなかった。

⑤ 条件を表す場合

分詞構文は「〜すれば」「〜すると」という「if」の意味を表すことができます。

例文
Heating water, you can change it into steam.水を加熱すると、水蒸気に変えることができます。
If you heat water, you can change it into steam.(同上)
United, we stand; divided, we fall.団結すれば立てる。分裂すれば倒れる。〈ケンタッキー州の標語〉
If we are united, we stand; if we are divided, we fall.(同上)

分詞構文は節と節のつながりがあいまいであり、特に時を表すのか条件を表すのかは判断が難しいものも多くあります。上の例のものも、「when」を使って書き換えることができます。

例文
United, we stand; divided, we fall.団結すれば立てる。分裂すれば倒れる。〈ケンタッキー州の標語〉
When we are united, we stand; when we are divided, we fall.(同上)

そのほかの分詞構文も用い方

⑥ 場所を表す

この用法はまれですが、「where」または「wherever」のうしろに分詞をつづけて使います。

例文
Wherever known, such facts have been reported.知られているところでは、そのような事実が報告されています。

⑦ 目的を表す

分詞が「〜しようと」「〜するために」を表すことがあります。

例文
Chamberlain and his like pursued an appeasement policy toward Hitler, vainly attemptingto divert the disaster eastward.チェンバレンらはヒトラーに宥和政策をとり、災厄を東に逸らそうとしたが、失敗した。
I went out shopping.買い物に出かけた。

例の2つめは分詞構文というより、分詞を自動詞の補語として用いた場合ですが、分詞が目的を表す例として紹介しています。

⑧ 結果を表す

分詞構文が「〜して…になった」を表すことがあります。

これは主節のできごとの結果、分詞を含む節のできごとが起きたことを表します。

この用法は原因(〜ので)の用法と見分けが困難なこともあります。

例文
They pumped waste into the river, killing all the fish.彼らは廃棄物を川に流し込み、すべての魚を殺しました。
The movie star made a dramatic entrance, attracting everyone’s attention.その映画スターは劇的な入場のしかたをし、全員の注目を集めた。

この用法は「so」「thus」などを分詞に前置することがあります。また、この用法は関係代名詞で書き換えることができます。

例文
The train stopped suddenly, thus causing the delay.電車が急に停車したため、遅延が生じました。
The train stopped suddenly, which caused the delay.(同上)

⑨ 同格を表す

分詞構文を用いた部分が、ある名詞の特徴や性質を説明することがあります。これを文法用語で「同格」と呼びます。

例文
His one claim to fame, being secretary of the local tennis club, is the recurrent theme of his conversation.彼の唯一の名声——地元のテニスクラブの長であること——が彼の会話で何度もでてくるテーマである。
The soldiers, some drunk, started fighting each other.何人か酔っ払った兵士たちは喧嘩を始めた。

分詞構文の意味上の主語

主節と分詞を含む節の主語が異なるときは、分詞の手前に意味上の主語を置きます。

例文
The meeting (being) over, everyone left happily.会議が終わって、みんな嬉しそうに帰っていきました。
Her coffee finished, she left without saying a good-bye to us.コーヒーを飲み終わり、彼女はさよならも言わずに去っていった。

「being over」したのは「everyone」ではなく「the meeting」なので意味上の主語が必要なパターンです。このとき「being」は省略することができます。

分詞構文の受動態

「be + 過去分詞」である受動態を分詞化すると「being + 過去分詞」となります。

ただし分詞構文の「being」は省略できるので、実際は過去分詞を用いるだけで受け身の分詞構文をつくることができます。

例文
Being tired with the work, he sat down to rest.仕事で疲れたので、彼は座って休んだ。
Tired with the work, he sat down to rest.(同上)

ただし、完了+受動の意味を表す場合は「having + been + 過去分詞」とする必要があり、このときの「been」を省略することはありません。

例文
Having been addressed to a wrong
house, the letter never reached me.
間違った宛先に送られたので、その手紙が届くことはなかった。
Having been laid up with a broken back for years, he lost all hope of recovery.腰を痛めて何年も寝込んでいた彼は、回復の望みをすべて失った。

分詞構文の完了形

分詞構文の完了形は、分詞のできごとが主節のできごとよりも時間的に先に起こったことを強調します。

例文
Having completed my project, I drove home.プロジェクトを完成させたので、車で家に帰りました。
They left the lab, having spent two hours for the experiment.彼らは実験に2時間費やしたあと、研究室を出ました。

ふたつのできごとの時間間隔が短い場合や、ほぼ同時に発生している場合は分詞構文の完了形を用いることはありません。

例文
Walkingalong the street, I met a friend of mine道を歩いていたとき、友人に会った。
*Having walked along the street, I met a friend of mine(言わない)

上の例では「道を歩いたこと」と「友人に会ったこと」は同時に起こったできごとであるため、完了形を用いることはできません。

「接続詞 + 分詞」の分詞構文

分詞構文の接続のしかたを明確にするため、分詞のまえに接続詞を置くことがあります。

例文
He rarely makes mistakes when speaking English.彼は英語を話すときにミスすることはほとんどない。
After having the meal, she went shopping.食事をしたあと、彼女は買い物に行きました。
Before leaving the room, Marlowe turned off all the lights.マーロウは部屋を出る前にすべての部屋の明かりを消しました。
Since leaving school, I haven’t seen her.学校を卒業して以来、私は彼女に会っていません。

ここでは表す意味が近いことからまとめて紹介していますが、実際は「after」「before」など接続詞だけでなく前置詞のはたらきをもつ語についている「-ing」は動名詞であり、分詞ではありません。

また、「since」は時を表すときのみ分詞につけることができ、理由を表す文では分詞に前置することはできません。

例文
Since leavingschool, I haven’t seen her.学校を卒業して以来、私は彼女に会っていません。
*Since knowing the
answer, why didn’t you speak up?
(言えない)
Since you
know
the answer, why didn’t you speak up?
答えを知っているなら、どうしてはっきり言わなかったの?

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