基本情報技術者の資格って役立ちますか?
ネットワークのしくみやプログラミング、開発の要件定義や経営手法まで幅広い知識が身につくから、業界を問わずIT業務で活躍できる資格よ。
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ゲームは出題されないわねぇ……。
こんにちは、yunです!
資格について調べるなかで、「基本情報技術者ってなに?」「どんな問題がでるの?」と疑問を持っていませんか。
そんな悩みをお持ちの方に、こちらの記事では基本情報技術者試験の内容や試験範囲について解説します!
この記事を読めば、基本情報技術者試験がどんな資格かわかります!
基本情報技術者とはなにか
ITエンジニアになるなら最初にとりたい資格
基本情報技術者は、ITを活用したサービス・ソフトウェアを作成する人がもつIT関連全般の基礎知識をもっていることを証明する資格です。
「IT関連全般の」というところがポイントで、試験範囲は幅広く、覚えるべき内容も多くなります。その分取得すればIT技術を求めるさまざまな業界で活用することができます。
同じくIT系資格である「ITパスポート」と比較すると、ITパスポートがユーザー視点の一般常識的な知識も含まれるのに対して、基本情報技術者のほうがよりITベンダー・エンジニア側に必要な知識が揃っているという違いがあります。
情報処理技術者試験のひとつ
基本情報技術者試験は独立行政法人「情報処理推進機構(IPA)」が主催する資格試験です。
基本情報技術者試験はIPAが実施している情報処理技術者試験のうちのひとつです。
情報処理技術者試験は複数の資格試験をまとめた概念で、4つレベルと12の試験区分があり、それぞれに略号がつけられています。
基本情報技術者試験(Fundamental Information Technology Engineer Examination)は「FE」と呼ばれ、レベル2に位置づけられています。
試験名 | レベル | 略号 |
---|---|---|
ITパスポート試験 | 1 | IP |
情報セキュリティマネジメント試験 | 2 | SG |
基本情報技術者試験 | 2 | FE |
応用情報技術者試験 | 3 | AP |
ITストラテジスト試験 | 4 | ST |
システムアーキテクト試験 | 4 | SA |
プロジェクトマネージャ試験 | 4 | PM |
ネットワークスペシャリスト試験 | 4 | NW |
データベーススペシャリスト試験 | 4 | DB |
エンベデットシステムスペシャリスト試験 | 4 | ES |
ITサービスマネージャ試験 | 4 | SM |
システム監査技術者試験 | 4 | AU |
これらの試験はすべて経済産業省が認定した国家資格よ。
基本情報技術者を取得するメリット
国家資格であること
基本情報技術者試験は経済産業省が認定している国家資格です。このことは、ほかの数あるメーカー系のIT資格と比べたときの大きな特徴です。
資格としての信頼性も知名度も高いため、勤めている企業で資格手当を得られることがあります。
金額は企業によって異なりますが5,000〜1万円程度が相場のようです。資格をもっているだけで年間6〜12万円得られるということですから、あるとないとの差は大きいといえます。
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就職・転職に役立つ
基本情報技術者の資格はIT関連の基礎知識をもっていることの証明になるので、面接で即戦力として評価されやすくなります。
資格を活用できる業界が幅広い
基本情報技術者の資格はIT系に限らず、幅広い業界で役立ちます。IT技術を必要としない企業のほうがまれであり、一定規模の企業であればシステム関連の部署が必ずあるからです。
その企業の事業内容が直接ITと結びつかず、データ入力やホームページ管理、統計処理程度の業務内容になるのであれば、基本情報技術者の知識はむしろオーバースペックになるかもしれません。
たとえ資格試験で勉強した内容をすべて活用する場がなかったとしても、資格手当をもらえたり昇進に影響する可能性があれば取得するメリットは大きいと言えます。
DXが注目される今、どの企業でも情報技術者は重宝されるわ。
基本情報技術者の推定年収
基本情報技術者は活用できる場が多岐にわたるので、一概に平均年収を求めることはできません。
ここでは例として、いくつかの職種の平均年収を紹介します。
職種 | 平均年収 |
---|---|
ソフトウェア作成者 | 528.1万円 |
その他の情報処理・通信技術者 | 538.7万円 |
システムエンジニア | 550.2万円 |
営業(IT) | 654.6万円 |
基本情報技術者を活用できる現場は上記に限らないので、あくまで参考程度にとどめてください。
平均年収に対する考えたについては、こちらの記事で解説しています。
基本情報技術者試験の概要
項目 | 内容 |
---|---|
受験資格 | なし |
申込方法 | こちらのサイトの申込フォームを利用する |
試験地 | 全国のCBTテストセンター |
申込期間 | 随時 |
試験日程 | 随時 |
受験料 | 7,500円(税込) |
申込方法
基本情報技術者試験の申し込みはオンラインでおこなわれています。(申込フォームはこちら)
(株)CBT-Solutionsが申し込みを請け負っているため、公式であるIPAのサイトのURLではありません。
試験会場
基本情報技術者試験はCBT方式であるため、試験会場は全国にあるテストセンター会場でおこなわれます。
(株)CBT-Solutionsが提供するCBT方式は、会場のコンピューターを利用し、ディスプレイに表示された問題にマウスやキーボードを使用して解答する方式です。
申込期間・試験日程
基本情報技術者試験は2023年4月から年間を通じてCBT方式で実施されるようになったため、毎月受験することができます。
いつでも受けられるっていいですね!
基本情報技術者試験の難易度
合格に必要な得点率は60%
基本情報技術者試験に合格するには、100点満点中60点以上を獲得しなければいけません。
また、午前・午後それぞれの問題で60%以上が必要なので、午前の低さを午後でカバーするということはできません。
午前の問題は試験範囲のすべての分野から出題されることをふまえると、広範な知識をもつことを求められているといえます。
合格率は約40%
基本情報技術者の近年の合格率は40%前後で推移しています。
試験回 | 受験者数 | 合格率 |
---|---|---|
R1秋 | 66,870人 | 28.5% |
R3春 | 32,549人 | 41.6% |
R4春 | 46,072人 | 39.6% |
上の表は基本情報技術者の主催団体IPA(情報処理推進機構)が発表している数字です。現在はCBT方式を導入して毎月試験を受けられるため、より細かい数値もありますが、合格率が20〜30%だった以前とくらべて近年は合格率が上昇傾向にあります。
覚えるべき内容が多いため、難易度は低くはない
基本情報技術者はIT関連全般の知識を対象とするため、覚える範囲は広くなっています。またITパスポートと比較して出題される単語の数も多くなっており、「基本」と名がついているものの一般常識で解答できるような試験問題ではありません。
範囲が広いため難易度が低いとはいえませんが、すべて多肢選択式であり難解な計算問題や実技試験はありません。その点、より上級の資格試験と比べると解きやすくなっています。
もしあなたが理工系・情報系の学部出身の方であれば、大学の授業で習った内容がほとんどなので比較的合格しやすいといえます。
基本情報技術者試験の試験内容
試験範囲はアルゴリズムから経営戦略・法務まで幅広い
基本情報技術者試験の出題範囲の大分類は以下のとおりです。
範囲は広いが、対策を学べばカバーできる
試験は午前と午後に分かれ、午前は必答、午後は選択問題となっています。
試験範囲は広いものの頻出問題は傾向があるため、過去問や参考書などをもとに対策すれば効率的に学習することができます。
すべて均等に出題されるわけではなく、実際にはコンピュータシステムと技術要素からの出題が多めになっているわ。
基本情報技術者試験で役立つ知識の例
基本情報技術者試験は範囲が広い分、参考書などではひとつの用語をそこまで掘り下げて解説いないことが多くあります。
特に「かんたん」「誰でもわかる」を売りにしているものほど、用語どうしの意味の違いや、どんな場面でつかうのかなどの詳細が載っていない傾向にあります。
以下の記事は、基本情報技術者試験の試験内容と関連しています。実際に出題される内容よりも少し掘り下げて解説しているので、ぜひご覧ください。
受験者には業界経験者も多いから、未経験者は参考書よりもちょっと詳しい知識をもっておくことをおすすめするわ!
基本情報技術者試験の勉強方法
独学
資格の勉強は受験勉強と通じるところがあります。独学の場合は、自分で勉強時間を確保してコツコツとすすめる必要があります。
独学のメリットは初期投資が少なく済むこと、デメリットはお金をかけない分気軽にあきらめやすくなってしまうところです。
基本情報技術者試験はすでにIT業界で働いている人や、趣味でプログラミングやデータベース管理などの経験がある人は独学でも対応できる試験です。
反対にそういったIT系の経験や知識がほとんどない人は、範囲が広いため独学は難しいと感じます。
基本情報技術者試験は問題集が多数ありますので、書店で購入し、学習することができます。
上のテキストは各用語について、参考になるような情報や出題のポイントも掲載されているのがおすすめポイントです。レイアウトもシンプルで無駄な装飾や色みがなく、読みやすくつくられています。
反対にかんたんさを優先しすぎて用語の解説が少ないテキストは、知識が結びつけづらくかえって覚えにくくなるのでおすすめしません。
通信講座
高校や大学の受験勉強で塾に通っていた人は、専用の教材を使うことや専門家に教わることの重要性を実感したことがあるかと思います。
資格の勉強でも、もっともおすすめするのはくわしい人に教わることです。スクールへの通学がもっとも学習に効果的ですが、時間的に難しい人には通信講座が役立ちます。
資格対策は期間を決めて集中的におこないたい、という人には講座をとることをおすすめします。
基本情報技術者試験は専門的な用語もでてきます。独学では深くまで理解する自信がない人も通信講座であれば詳しくわかりやすい解説を得ることができます。
勉強期間はどれくらい? いつから勉強を始めたらいい?
必要な勉強時間
IT関連の知識がほぼない人が働きながら1日2時間程度の勉強する場合、およそ半年程度かかると考えるとよいと思います。
もちろん個人の能力次第では2〜3か月で覚え切れることもあります。
ただし、基本情報技術者は試験範囲が広く、参考書でただ用語を覚えようとしてもそれがどういう意味でほかの用語とどう関係しているのかまでは把握しづらい部分があります。
試験で安定した得点率をねらうためには、参考書や過去問だけでなく、もう少し掘り下げた知識もほしいところです。それを考慮すると平均して半年程度の学習期間を用意するのがよいと感じます。
資格をとって、キャリアップしていきたいです!