現在分詞の使い方についてわかりやすく解説します!【名詞・副詞にもなる】

語学
新卒ちゃん
新卒ちゃん

現在分詞って現在の文で使うんですか?

マルリン先輩
マルリン先輩

分詞は文の時制とは関係ないのよ。「〜している」という意味で人やものを修飾するから、文全体は過去の話題のこともあるわ。「している分詞」と覚えてもいいわよ。

新卒ちゃん
新卒ちゃん

「かつら分詞」で覚えたいんですけどダメですか?

マルリン先輩
マルリン先輩

いいけど、文枝師匠はなにも関係ないわよ。

こんにちは、Yunです!

英語の勉強をするなかで「現在分詞ってどう使うの?」「現在分詞と動名詞ってどう違うのと疑問に感じていませんか?

そんな疑問をお持ちの方に、こちらの記事では現在分詞の使い方や、進行形や動名詞などその他の「-ing」形との違いを解説しています!

この記事はこんな人におすすめ!
  • 現在分詞の使い方を知りたい人
  • 現在分詞と動名詞の違いについて知りたい人
  • 現在分詞と進行形の違いについて知りたい人
記事の内容まとめ
マルリン先輩
マルリン先輩
  • 現在分詞は主に「〜する○○」「」〜している○○」を表す分詞よ。「〜」には動作、「○○」には修飾する名詞が入るわ。
  • 現在分詞は形容詞的な使い方をするけれど、動名詞は名詞として用いるわ。
  • 分詞形容詞と進行形の違いは文脈で判断するか、うしろに目的語があるかどうかで判断できるわ。

この記事を読めば現在分詞のさまざまな用法の使い分け方がわかります!

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分詞とはなにか

分詞(Participle)とは動詞をもとにつくられた単語で、動詞と形容詞のはたらきをあわせもっています。

分詞には現在分詞(Present Participle)と過去分詞(Past Participle)の2種類があります。

分詞のはたらき

分詞は、動詞と形容詞のはたらきをかね備えます。

分詞のはたらき
  • 名詞・代名詞を修飾する(形容詞の性質)
  • 補語になる(形容詞の性質)
  • うしろに目的語・補語をとることができる(動詞の性質)

現在分詞とはなにか

現在分詞は分詞のひとつで、主に形容詞として使われたり、進行形の構文をつくるのに使われます。

現在分詞のかたち

現在分詞は動詞の「-ing」の見ためをしています。また、時制・態によってかたちが以下のように変化します。

単純形完了形
能動態doinghaving done
受動態being donehaving been done

現在分詞と過去分詞の違い

現在分詞は能動の意味(〜する、〜している)を表し、過去分詞は完了(〜した)や受動の意味(〜される、〜された)を表します。

過去分詞が完了を表すことがあるとはいえ、分詞は文の時制を決めるものではありません。時制はあくまで文の述語である動詞によって決定されます。

例文
He was losing the chess match.彼はチェスの試合に負けた。
The losing team was not taking it well.負けたチームは敗北をうまく受け止められなかった。
He had lost his car keys.彼は車の鍵をなくした。
The lost book was never found.なくなった本は見つからなかった。

「能動の意味をもつ」や「完了や受動の意味をもつ」という表現は、修飾する名詞と分詞との意味の関係を表しています。

たとえば、上の例では現在分詞は「He が lose する(している)」または「team が lose する(している)」という関係を示しています。

それに対して過去分詞は「He が lose した」または「(〜によって )book が lose された 」という完了や受動の関係を示しています。

新卒ちゃん
新卒ちゃん

分詞と修飾する名詞との関係が違うんですね。

別の例文でも確認してみましょう。

例文
He was a very boring person.彼はとても退屈な人間だ。
The bored child went out for a walk.退屈した子どもは散歩に出かけた。
It was interesting news.興味深いニュースだった。
The interested students may submit their names.興味のある学生は氏名を入力して送信してください。

「bored」や「interesting」のような感情・気質を表す分詞は、現在分詞か過去分詞かで用いられ方に差があります。

現在分詞の場合は人にも物にも使われ、その特徴や性質を説明します。

それに対して過去分詞は感情をもつなにか(人やそのほか)に用いられる場合が多くなります。無生物に感情・気質を表す過去分詞が用いられることはそれほど多くありません。

現在分詞と動名詞の違い

現在分詞も動名詞も見ためは動詞の「-ing」形ですが、用い方は異なります。

現在分詞は形容詞そのほかの用法で用います。しかし、動名詞の基本の用い方は名詞用法(〜すること)です。

例文文法
I have been eating it.私はそれを食べた。現在分詞(進行形の一部)
I saw a laughing child.笑っている子どもを見た。現在分詞(形容詞的用法)
I enjoy jogging.ジョギングを楽しんでいる。動名詞
新卒ちゃん
新卒ちゃん

動名詞は名前のとおり、名詞なんですね!

意味上の主語の違い

分詞の意味上の主語は目的格ですが、動名詞の意味上の主語は所有格で表します。

例文文法
I saw him going there just now.たった今彼がそこに行くのを見ました。現在分詞
I cannot imagine their refusing such an offer.彼らがそんな申し出を断ることは想像できない。動名詞

-ing + 名詞の場合

「-ing」形が名詞を修飾している場合、「その名詞が〜する」の関係が成り立つときは「-ing」は現在分詞です。そうでない場合は「-ing」は動名詞と考えます。

語句の例文法
a sleeping car寝台車動名詞
a sleeping baby眠っている赤ちゃん現在分詞
the running competition徒競走動名詞
running water流れている水現在分詞

上の例では、「a baby が sleeping する」は成立するので現在分詞ですが、「a car が sleeping する」は成立しないので動名詞です。

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現在分詞を形容詞として使う場合

現在分詞の主な用法のひとつに、形容詞として名詞を修飾する方法があります。このとき、分詞は条件によって置かれる位置が変わります。

「現在分詞 + 名詞」の語順の場合

分詞を名詞の手前に置くことを前置修飾といいます。分詞が単独で名詞を修飾する場合、ふつう前置修飾となります。

例文
It was an amazing film.素晴らしい映画だった。
Many of his paintings show the setting sun.彼の絵の多くは夕日を描いている。

「名詞 + 現在分詞」の語順の場合

分詞に目的語や副詞がともなう場合は、分詞は名詞の後に置かれます。このように後ろから修飾することを後置修飾といいます。

例文
The man reading a book over thereis his teacher.あそこで本を読んでいる人は彼の先生です。
They defeated the army led by the king.彼らは王の指揮する軍隊を打ち破った。

ただし、分詞が単独のときにも名詞の後に置かれることがしばしばあります。このとき、前置と後置で意味の違いはほとんどありません。

分詞と形容詞の違い

「interesting」「exciting」など、分詞に由来していて、もはやふつう形容詞との差がほぼない単語を分詞形容詞(Partcipal Adjective)と呼びます。

例文
The tempting cookie platter made my mouth water.魅力的なクッキーの盛り合わせに食欲がわきました。
The fascinating book was a thrilling read.魅惑の一冊は、スリリングな読後感でした。
My frustrating experience at the restaurant made me angry.レストランでのイライラした経験のせいで怒ったんです。
This annoying movie is making me want to scream.このイライラする映画は叫びたくなる。

これら分詞形容詞は、形容詞と同じと考えて問題ありません。

そのほかの分詞は、目的語をとることがあります。形容詞は目的語がつかないので、その点が分詞と形容詞の違いです。

分詞形容詞と進行形の違い

「be + -ing」の進行形も、現在分詞がつくっています。ただし進行形のときは動詞としてはたらくので、分詞形容詞とははたらきが大きく異なります。

「-ing」形の分詞形容詞がbe動詞の補語になると、見ため上は進行形との区別がつきません。

「be + -ing」が進行形なのか分詞なのかの区別は、前後の文脈から判断するのが基本です。ただし、「-ing」のうしろに目的語があれば進行形です。分詞形容詞は形容詞なので、目的語はとりません。

例文文法
The story was interesting.その話は面白かった。分詞形容詞
The long journey was tiring.長旅は疲れた。分詞形容詞
He is entertaining his guest.彼は来客を歓待している。進行形

上の例では、うしろに「his guest」という目的語があるので「entertaining」は進行形です。

現在分詞を補語として使う場合

現在分詞は自動詞や他動詞の補語となることがあります。

自動詞の補語として使う場合

現在分詞が自動詞の補語になるとき、多くは「〜して」「〜しながら」と訳します。

例文
She sat looking at the sea.彼女は座って海を眺めていた。
I cook listening to the radio.ラジオを聴きながら料理をします。
She ran away crying.彼女は泣きながら走り去った。

他動詞の補語として使う場合

現在分詞が他動詞の補語になるときは「〜を…している状態に」を表します。

例文
I heard someone singing.誰かが歌っているのが聞こえた。
He kept me waiting.彼は私を待たせた。

現在分詞の副詞的用法

現在分詞は形容詞を修飾することがあります。これは程度を表す副詞と同じはたらきといえます。

例文
It is piping hot.アツアツですよ。
It is freezing cold.凍えるほど寒いです。
She was dripping wet.彼女はびしょ濡れだった。

現在分詞の名詞的用法

「the + 分詞」のかたちで現在分詞が名詞として用いられることがあります。これは形容詞の名詞的用法と同じはたらきといえます。

語句の例
the living生きている人
the seeing目の見える人

with + 現在分詞

「with + 現在分詞」は状況を説明するときに用いられます。多くの場合「〜が…の状態で」と訳します。

例文
I can’t see with you standing there.君がそこに立っていては、私は見えない。
He heard the voice withhis heart beating.彼は胸を高鳴らせながらその声を聞いた。

There is ~ + 現在分詞

「There is + 現在分詞」は「〜がいて…している」を表しますが、訳し方はふつうの進行形と同じく「〜が…している」でよい場合があります。

例文
The door opened, There was his mother waiting for him.ドアが開くと彼の母が彼を待っていた。
There is a dog sitting on the couch.犬がソファに座っています。

「It is 分詞 that S should V」の構文

形式主語の「it」を用いて「It is 分詞 that S should V」とする構文があります。

例文
It is annoying that the meeting should be put off.会議が延期されるのは迷惑だ。
It is perplexing that they should make a decision not to attend the meeting彼らが会議に出席しないという決断をすることに困惑している。

このときの「should」はなんらかの義務(〜すべき)を表してはおらず、単にそれが「推定された事柄(= アイデア)」であることを示しています。

上の例は以下のように書き換えることができます。

例文
It is the very idea of putting off the meeting that annoys me.会議を延期するという考え自体に迷惑している。
It is the very idea of making a decision not to attend the meeting that perplex me.会議に参加しないという決断そのものに困惑している。

この表現は英文法上は仮定法に属し、仮定法現在に関係した表現です。「should」はそれが実行して現実化されたものではなく、まだ推定の内のものであることを示しています。

現在分詞と関係代名詞の違い

分詞を使った文は関係代名詞を使った文に書き換えることができます。

例文文法
The girl working there is my younger sister.あそこで働いている女の子は私の妹です。現在分詞
The girl who is working there is my younger sister.(同上)関係代名詞
The matter being discussed now is very important.今話し合っている内容はとても大切なことです。現在分詞(受け身)
The matter which is being discussed now is very important.(同上)関係代名詞(受け身)

ただし、以下の関係代名詞の文を現在分詞で書き換えることはできません。

例文文法
The boy who delivered pizza to us has got coronavirus.私たちにピザを運んできた男の子がコロナにかかった。関係代名詞
*The boy delivering pizza to us has got coronavirus.(誤り)現在分詞
The man who threw the bomb was arrested.爆弾を投げた男が捕まった。関係代名詞
*The man throwing the bomb was arrested.(誤り)現在分詞

上の例では、関係代名詞の文と現在分詞の文では動作が起きたタイミングの表し方が異なっています。

関係代名詞の文は「ピザを運んできた」と「コロナにかかった」のあいだに時間の差があることを表していますが、現在分詞は「〜している」を表すため、「(今)ピザを運んでいる」という表現になります。

現在分詞の完了形を形容詞的に使うことはほぼない

「having 過去分詞」「having been 過去分詞」のかたちの現在分詞の完了形と、完了の受動態は形容詞的に用いられることはほぼありません。

例文
*Those having never seen a tiger had better go to the zoo.(言わない)
*The letter having been sent by me relates to this very matter.(言わない)

これらの内容は、ふつう関係代名詞を用いた文で表します。

例文
Those who have never seen a tiger had better go to the zooトラを見たことがない人は動物園に行ってみたほうがいい。
The letter which has been sent by me relates to this very matter.私が送った手紙はまさにこの問題に関した内容です。

ただし、名詞に「any」など限定しないことを表す語句がついている場合に限り、現在分詞の完了形で後置修飾することができます。

例文
Any student having handed in his paper must leave the
classroom.
レポートを提出した生徒は全員教室から出なければいけません。

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