もう2時間やってるのに全然集中できてません!
集中し続けるためには休憩も必要なのよ。
長時間取りくみつづけると脳が疲れちゃうわ。
ところで集中力って「しゅーChu♡りょく」って書くとあざといですね〜。
うん、ちょっと休憩しましょうね。
こんにちは、Yunです!
仕事の効率化について調べるなかで「集中力が続かない」「集中力を高めるコツが知りたい」と悩んでいませんか?
そんな悩みをお持ちの方に、こちらの記事では集中力に関する研究結果と集中力を高めるテクニックを解説しています!
この記事を読めば集中力を高めるために大切なことがわかります!
人間の集中が持続するのは何分?
人間が集中力を維持できるのは、何分程度が限界なのでしょうか。
「人間の集中力は◯◯分」と断定することができれば、勉強や仕事の区切りの時間もつけやすくなりますが、そのような数値はわかっているのでしょうか。
断言できる数値はない
結論から言えば「人間の集中が持続するのは◯◯分」という数値はわかっていません。
これは、集中力を測定することの難しさが原因にあります。物理的な脳の活動を知るには脳波計による測定が必要です。センサーを設置して視線の動きから集中度合いを測る方法もあります。
しかしそれらを大規模で実施した研究は調べた範囲ではあまりおこなわれていないようです。
現状、集中力に関する研究はアンケート調査によるものが多く、その場合は「集中」の定義が回答者によって異なるため精密な結果とはなりづらくなっています。
今後はそういう実験がおこなわれるといいですね。
「人間の集中力の限界は90分」はウソ?
上記のとおり、人間の集中力の限界をわかりやすく示すことは現在できていません。
「集中力の限界は90分である」という言説はよく聞かれますが、論拠となるような信頼できるデータが示されているケースは、調べた範囲では見受けられませんでした。
集中力の限界が90分だとする説に対しては、嘘だと断言することもできないが、本当だと信用するための根拠に乏しい、と言えます。
わたしは90分集中しつづけられる自信ないです……。
集中できるのは45分または50分って本当?
一般的に大学の講義は90分、中学や高校の授業は45〜50分でおこなわれます。これをもって集中力の限界は45分(または50分)とする記事も見受けられますが、これも科学的な根拠は示すことができているとは言えません。
90分限界説と同じく、集中力の限界が45〜50分だとする説も、嘘だとも本当だとも断定できません。
わかっていることは年齢による違いと休憩の重要性
集中力については、これまでの研究からわかっていることもあります。
ハーバード大・ボストン大による10歳から70歳までの10,430人を対象にした大規模研究では、集中力は10歳から16歳にかけて急速に発達し、その後43歳まで安定して伸び、その後は減衰するという結果がでました。
この大規模研究によって、人間の集中力は年齢によって異なり、40歳ごろがピークであることがわかりました。
また、適度な休憩をはさむことの重要性は多くの研究で指摘されています。
あくまで一例ですが京都大学による研究では、適度な休憩をはさむことが仕事の効率を上げることが示されています。
また、対象者は少ないですが、ベネッセホールディングスが中学生を対象にした実験でも一度に長時間学習するよりも短時間学習を休憩をはさみつつくりかえすほうが効果的であるという結果がでました。
(参考URL:Francesca C. Fortenbaugh「10,000人のサンプルにおける生涯にわたる持続的な注意:能力と戦略の分離」)
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC4567490/
(参考URL:稲葉優太「仕事効率を最大にする休憩のタイミングと長さ」)
https://repository.kulib.kyoto-u.ac.jp/dspace/bitstream/2433/224243/1/1966-03.pdf
(参考URL:PRTIMES「ベネッセによる研究」)
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000562.000000120.html
集中が続かない原因は?
集中力が続かない原因は複数ありますが、直接の原因は脳の疲労です。長時間脳をはたらかせることで、脳が疲れてしまい、機能が低下してしまうのです。
それでは休憩をたくさんとればいいのかというと、そう単純ではありません。
上述の京都大学の研究でも、休憩時間は重要だが、休憩が長すぎるとかえって仕事の生産性が落ちるという結果がでています。つまり、休憩時間は適度な短さである必要があります。
30分仕事して3時間休憩したら、サボりすぎですか?
うーん、集中できているとは言えないわね。
集中するための「ポモドーロ・テクニック」
ポモドーロ・テクニックとは
ポモドーロ・テクニック(the Pomodoro Technique)とは、短時間の集中と休憩をくりかえすことで、集中力を向上させ、仕事の効率を高める手法です。ポモドーロ法、ポモドーロ・メソッドとも呼ばれます。
ポモドーロ・テクニックによるメリット
ポモドーロは生産性を高める
ポモドーロ・テクニックはあなたの生産性を高めるための手法です。たとえば同じ90分であっても、ポモドーロを利用する90分と利用しない90分では、あなたが集中した感覚には違いが生じます。
しかもポモドーロは生産性を高めつつ、90分のなかで3回の休憩をとります。タスクを終えたあと、よりリフレッシュした気持ちでいられるのもポモドーロの特徴です。
ポモドーロは「ゾーン」に入れる
集中する時間をくりかえしていると、タイマーをセットしてポモドーロをはじめた瞬間に集中できるようになります。雑念や雑音を排除して集中しきる短時間は、スポーツなどで「ゾーン」と呼ばれる期間に近い状態になります。思考が研ぎ澄まされ、手を動かすスピードがあがります。
これは短時間の休憩をとったことが、集中力を回復させていることと関係しています。
やり方が簡単
ポモドーロ・テクニックは、「テクニック」と名付けられているものの、実態は非常に簡単なことです。このあとくわしく解説しますが、ポモドーロの手順は誰でも今すぐ取り入れられるものです。
ポモドーロ・テクニックの手順
この手法のもっとも中核的な内容は、作業が途中であってもタイマーが鳴れば中断して休憩をはさむことです。
ただし、それ以外にも仕事の効率を上げるために重要な点があります。
要はタイマーで時間はかるだけですね!
そうだけど、それだけじゃないのよ。
大事な点はこのあと説明するわ。
ポモドーロ・テクニックで大切なこと
ポモドーロ・テクニックの独自性は「時間内は集中しきった状態であること」がルールである点です。
抱えているタスクによっては、25分 × 4回では終わらないように感じるかもしれません。その場合は、そのタスクを25分で区切れるように細分化しましょう。
たとえば記事を1つ書くのに180分かかるとしたら、まずは「書き出す前の情報収集」のタスクを25分 × 2回くらいで設定しましょう。
反対に、仮に「500文字の記事を書く」というタスクであれば25分以内に終わってしまう場合、ほかのタスクともまとめて「ポモドーロ」1回分は集中しきれるようにしましょう。
「ポモドーロ」ではその25分間は集中しきることが重要です。メールチェックやその返信、別のタスクに関するアイデアはこの時間内はなるべく封印しなければなりません。忘れてしまいそうなことはメモに残しておき、「ポモドーロ」のセットが終わってから対処しましょう。
「25分」の根拠は不明だが、効果はある
ポモドーロ・テクニックは、以下のような理由で25分間の集中タイムを推奨しています。
- 先延ばしするほどの時間ではない
- 一般的なタスクに対して短すぎず、長すぎない
- 集中を持続できる長さ
上記の理由は感覚に基づいており、なんらかの研究結果や実験をもとに定められた数値ではありません。
「25分」の科学的根拠は乏しいのですが、それでも私個人はポモドーロ・テクニックを習慣的に実践していて、とても効果を感じています。
根拠を示せないので最終的には個人の感想となってしまいますが、ポモドーロ・テクニックはおすすめの手法です。日本ではまだあまり知られていませんが、欧米では有名なため、今後は日本でも普及するかもしれません。
ポモドーロ・テクニックの歴史
ポモドーロ・テクニックは、1980年代後半に当時大学生だったフランチェスコ・シリロによって開発されました。課題に追われていたシリロは、10分間だけ集中して勉強するように自分に言い聞かせました。このとき彼がトマト (イタリア語でポモドーロ) の形をしたキッチンタイマーを使ったために、この手法はポモドーロ・テクニックと名付けられました。
トマト型タイマーってかわいい!
シリロはこのテクニックについて本を書き、ウェブ上で公開していたPDFは200万DLを記録しました(このPDFは現在削除されています)。
日本でもポモドーロ・テクニックについて書かれた本を購入することができます。こちらの本は、Amazonで330件以上のレビューがついています。
ポモドーロ・テクニックは日本よりも欧米で知名度の高い手法です。ただし上記のような関連書籍もでており、今後は日本でも知られていくかもしれません。情報感度の高い方はぜひ一度仕事に取りいれてほしいと思います。
ポモドーロでできるアレンジ
「25分」でなくともよい
シリロはポモドーロ・テクニックを「25分の集中と5分の休憩の組みあわせ」と定義していますが、それが25分でなくてはいけない科学的根拠はありません。
つまり、あなたの実際のタスクに合わせて集中する時間は20分にしたり30分にしたり調節しても問題ありません。休憩時間も5分でなくてもかまいませんが、こちらは「時間を決めること」「長くしすぎないこと」が大切です。
けっこう自由なんですね!
タイマーはなんでもよい
本来のポモドーロ・テクニックはトマト型のタイマーを使用しましたが、これは形状も機能も問いません。タイマーがなければ、アラーム機能のない時計だけでもかまわないでしょう。
変えるべきでないこともある
ポモドーロ・テクニックのもっとも大事な価値観は「作業が途中であっても時間がきたら区切ること」です。これが終わるまで、とだらだら続けることは集中力を高めるという目的を忘れた選択です。
テクニックの底にある理念を取り入れたら、表面的な「何分か」「どんなタイマーか」は重要でないと言えます。
集中力が高まることによって変わること
あなたの集中力が高まることは、仕事だけでなく人生全体に良い影響を与えます。
集中力が高い人になりたいです!