
仕事を人にお願いするのって難しいですね。

たしかにね。でも、あなたが先輩になっても人に仕事を任せないと、自分と周囲の成長の機会を奪うことになってしまうわ。

じゃあ、わたしの仕事はすべてAIに任せることにします。

それ、まるっきりAIに置きかえられちゃう人材じゃない……。
こんにちは、Yunです!
ビジネススキルについて調べるなかで「仕事を任せるって難しい」「自分でやったほうが速いんじゃないか」と感じていませんか?
そんな悩みをお持ちの方に、こちらの記事では仕事を他人に任せる際のポイントを解説します!

この記事を読めば、仕事を振ることがあなたと周囲の成長につながることがわかります!

仕事を振るのは悪いこと?

仕事を振ることは、あらゆる職種で重要になるビジネススキルです。
マネージャーにとってはほかの多くのビジネススキルよりも重宝する技術ですが、ほかのどんな技術よりも苦手としてる人も少なくありません。
こんな風に思ってませんか?
仕事を振るのが苦手な人は、以下のように感じているかもしれません。

わたしは申し訳なくって任せられないタイプです。
振りたくなくても、仕事の振り分け方は学ぼう
たしかにすべての仕事を人に任せることはできません。しかし、たとえ今の仕事は他人に任せられないと感じていたとしても、仕事を振る場面はいつかやってきます。
仕事の振り分け方についての知識がないと、以下のような状況になることがあります。
仕事を任せることのメリット
仕事を任せることが重要なのは、それがチームの全体最適につながるからです。
タスクには多くの人がこなせるものと、高度な知識や経験を要求するものがあります。それぞれの能力に合わせて仕事を振り分けることで、チームはもっとも効率的に動くことができます。
また、あなたの仕事を誰かに任せることは、あなたが必要な業務に集中し、より高いパフォーマンスを発揮できることにつながります。

仕事を振ることは、仕事の効率化に欠かせないスキルのひとつよ。
任せる側のメリット
マネジメント視点では、仕事を振ることはマネージャーが部下にタスクを割りあてることです。
タスクをチームメンバーに委任することで、マネージャーは雑務から解放され、高い価値を生み出せる仕事に集中できるようになります。また、仕事を任したことによってチームワークが向上することがあります。
任される側のメリット
優れた上司はすべてを 1 人で成し遂げることはできないことを知っています。また、この部下なら達成できると確信しているタスクに取り組むように仕事を割り振ります。
割り当てられた仕事が自分の適性に合い、信頼に基づくものである場合、任された側は士気を高めます。
責任を与え、成長を実感させることは部下の内発的動機づけを強め、向社会的動機づけと呼ばれる状態に移行させます。向社会的な動機づけをもつ従業員はイノベーションを起こしやすいという研究結果がでています。
つまり、仕事を任せることでチームのモチベーションが高まれば、組織全体の生産性が向上します。

なにを任せるか決める

すべての仕事を人に任せることはできません。もしあなたが上司であれば、部下の評価を部下に任せることはできません。
しかし、処理するのがあなたである必要のない仕事も多くあるはずです。仕事を振るうえで重要なのは、以下の3点です。
どんな仕事なら人に任せたほうがよいかについては、以下の項目をチェックしてください。
時間管理のマトリクスを使えば、他人に振るべき仕事が視覚的にわかります!
チームの強みを活かす
その仕事に対してより高い価値を生みだせる人がいるなら、その人物に仕事を振ることを検討しましょう。
なにを任すべきかの判断基準は、その仕事の配置が適材適所となっているかどうかです。
仕事の割り振り方によって、チーム全体の強みを活かしたうえで、弱みを補うことができます。
やりがいのある仕事を与える
昇進したいと考えている部下がいたら、昇進のチャンスになるような仕事を与えましょう。そうではない人に任せるよりも、高い結果を出そうと取りくんでくれるはずです。
本人がその仕事を望んでいなくても、経験することで成長につながる仕事であれば積極的に割り振りましょう。短期的には不満がられても、1年後には感謝されることになります。
くりかえし作業は人に任せる
今後も発生する仕事で、かつそれほど重要でない業務は、それにかかわる時間の余裕がある人物に任せましょう。
仕事の振り分けが完全に平等な状況をのぞき、どこかに人よりも時間的余裕がある人がいるはずです。
現実的に可能な仕事を任せる
その仕事の達成は不可能であると感じる場合は、人に任せるのは不適切です。
そのような仕事を任せるのは「押しつけ」として映り、相手との信頼関係をいちじるしく損ねます。
任せたあとどうするか(「任せる」と「丸投げ」の違い)
仕事を振り分けるうえで、任せてそのまま放置するのは、無責任であるだけでなく思わぬ悪い結果を生む可能性があります。
任せた仕事は、実務を担当するのが誰であれ最終的な結果についてはあなたが責任をもたなければいけません。振り分けが「丸投げ」になってしまわないよう、以下の項目を確認しましょう。
目標を共有する
仕事を振るということは、仕事を引きつぐということです。あなたが目標としていることを、そのまま相手にも伝えましょう。
特に、重要なプロジェクトにかかわったことがない相手であれば、達成目標があなたと大きくずれている可能性があります。
誰もがプロジェクトに取り組み始める前に、作業の成功を測定するために使用する指標を含め、何をいつまでに完了する必要があるかを知っておく必要があります。
目標設定についてはこちらの記事で解説しています!
仕事をこなすのに必要な環境を整える
仕事を振られた人が、割り当てられたプロジェクトを完了するために特定の情報や、人員・物資、権限を必要としている場合、これらをすべてを提供しましょう。
不可能な仕事を誰かに任せると、双方が不満を抱くことになります。
相手はリソース不足によって望む結果を達成することができず、あなたはその仕事を自分のやることリストに戻すことになります。
任せた相手に「この環境なら自分でもできそうだ」と予感させることは相手の自己効力感を高めます。
方法については自由にさせる
一度相手を信頼して結果を出すことを任せたなら、途中の方法は自由にさせましょう。
タスク完了までにこまごまと指摘し、相手のやり方をいちいちコントロールしようとしても、相手のモチベーションをあげることはできません。
代わりに、望ましい最終目標が何であるか、そのタスクが重要である理由を確認しあいましょう。
タスクの重要度を本当に共有できたら、目標と現在の力量との間にあるギャップを埋めるための方法は相手が自主的に考えるようになります。

相手が新人や初心者であれば、マイクロマネジメントも必要になるわ。
進捗を把握する
細かく管理することは避けたいと考えていますが、任せた相手が安心して質問したり、進捗状況を報告したりできるように、コミュニケーション・チャネルを用意する必要があります。
仕事を「任せる」のと「丸投げ」との違いは、任せされた人が今なにに困っているかを答えられるかどうかです。
質問を受け付ける
コミュニケーション・チャネルの確立は、相手に質問しやすく感じさせるためにも有効です。
こちらが困るのは、相手が深刻なミスを最後まで隠そうとすることです。
普段なにげない会話を積みかさねることで、問題が発生する前、もしくはダメージが小さい間に解決策を提示できる可能性があります。
フィードバックする
任せたタスクが完了した後は、相手にフィードバックを提供する必要があります。
事前に共有していた目標が達成されなかった場合は、建設的な批判をためらう必要はありません。相手はこのフィードバックを参考にして、今後同様のタスクが割りあてられたときにやり方を更新することができます。
一方、目標が達成されたときは、肯定的なフィードバックを提供し、感謝の気持ちを表すことを忘れないでください。
フィードバックをおこなうことは部下の自己効力感の向上にも役立ちます。
どこまで期待するか
仕事を振る理由はさまざまです。その相手であればタスクを完璧にこなしてくれることを期待している場合もあれば、相手の修行のために、多少失敗しても組織へのダメージが少ないタスクを振ることもあります。
どちらにしても重要なことは、相手にどこまで期待しているかを明確にすることです。
設定した期待を相手が超えてくれば、仕事を任したことは正解だったといえます。
ここでは、仕事を任せるうえでの心構えを確認します。
明確な期限を設定する
タスクの締め切りは、その日数によって相手への期待を示します。
全体のスケジュールを遅らせず、現実的に実現可能な締め切りを用意しましょう。
「明確な」というところがポイントで、「なるべく早く」「急ぎで」などはあいまいな設定のしかたです。これでは相手はどのように行動することが正しいのか判断できません。
仕事を任せた相手に不要な迷いを与えないよう、提出締め切りは明確に設定しましょう。
ミスを受け入れる
相手が現実的に達成できる目標を設定したあとは、全体に与えるダメージが小さいミスは許容する心構えが必要です。
「待つ」姿勢をもつ
マネージャーとして、あなたはその分野で相手より多くの経験を積んでいる可能性があります。そのため、あなたが半日で完了できるタスクは、相手は2日かかる場合があります。
任せたタスクの完了が自分のやるよりも遅かったときに、次からはそのタスクを任せるのをやめようと感じるかもしれません。しかし、自分と同じ能力を現時点の相手に要求していいのか見直してみましょう。
あなたがその仕事に初めて取り組んだときのことを思い出してください。あなたはおそらく今ほど効率的にはできなかったはずです。
仕事を任せることにあなた自身が慣れてくると、任せた相手は経験を積めばより速く作業できるようになることに気付くでしょう。
信頼することで信頼される
任せたタスクの完了を確認したら、その業務を達成した人をたたえましょう。
成功を自分によるものとせず、チームのおかげだと伝えることは、そうしないよりも継続的な成功のために効果的です。期待を示すことは相手の自己効力感の向上にも効果があることが知られています。
仕事を達成してくれた人に感謝し、信用すればするほど、彼らは将来他のプロジェクトであなたを助けたいと思う可能性が高くなります。

仕事を任せた結果、信頼関係をつくるところまでできたら「任せ上手」と言えるわね!
