モンテッソーリ教育とはなにかをわかりやすく解説します!

子育て
2年目ちゃん
2年目ちゃん

たまに聞くモンテッソーリ教育ってなんですか?

ママ先輩
ママ先輩

モンテッソーリは教育法のひとつよ。独自設計の教材や教室の環境づくりなんかが特徴的ね。

2年目ちゃん
2年目ちゃん

最近流行ってるんですか?

ママ先輩
ママ先輩

モンテッソーリ自体の歴史は100年以上あるわ。教育界ではずっと実践と研究をくり返されつづけてきたのよ。

こんにちは、Yunです!

幼児教育について調べるなかで「モンテッソーリ教育ってなに?」「モンテッソーリ教育と普通の教育ってどう違うの?」と疑問に感じていませんか?

そんな疑問をお持ちの方に、こちらの記事ではモンテッソーリ教育の特徴を解説しています!

この記事はこんな人におすすめ!
  • モンテッソーリ教育とはなにか簡単に知りたい人
  • モンテッソーリ教育と普通の教育との違いを知りたい人
記事の内容まとめ
ママ先輩
ママ先輩
  • モンテッソーリ教育の特徴は、年齢混合クラス、おしごとと呼ばれる活動、独自の教具などが挙げられるわ。
  • また、教師の役割を授業者・指導者ではなく子どもが主体的に活動するときの「ガイド」であると位置付けていることも特徴的よ。

この記事を読めばモンテッソーリ教育とほかの教育法との根本的な違いがわかります!

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モンテッソーリ教育とはなにか

モンテッソーリ教育とは、子どもが主体的に学べるように環境や教具、活動内容を設計した教育法です。

モンテッソーリ教育は、1900年代初頭にマリア・モンテッソーリ博士によって開発された教育法です。

モンテッソーリ教育の特徴は子どもたちが主体的におこなう活動(= おしごと)や、さまざまな年齢の子どもがひとつになるクラス編成、教師が生徒の自立を促すことなどが挙げられます。

モンテッソーリ教育の歴史

出典:Biography of Maria Montessori | Association Montessori Internationale

モンテッソーリ教育は、1800年代後半に精神科クリニックで働いていたイタリア初の女性医師であるマリア・モンテッソーリ(1870 – 1952)によって考案されました。

モンテッソーリの専門は精神科と小児科でした。知的障害をもつ子どもたちとかかわるなかで、彼女は子どもたちが学ぶためには医学ではなく教育学によるアプローチが必要だと感じるようになりました。

1900年にローマの発達障害児のための支援学校の校長に任命され、彼女の教育学を浸透させたのち、生徒が正常な発育の子どもと同程度の高い成績をとったため、世間はマリア・モンテッソーリを激しく賞賛しました。(参考文献:英語

しかし彼女は世間の評価に甘えることなく、むしろ、正常な子どもたちを落第させる原因はイタリアの教育制度のどこにあるのかと考えるようになりました。

モンテッソーリは教育、哲学、心理学の研究を続け、1907年にローマに幼稚園(「子供の家」)を開設しました。

彼女は実験と観察という科学的アプローチをとおして、子どもには学習に対して敏感な時期があることや子どもの発達には準備された環境と主体的な活動が必要だと考えました。

モンテッソーリは、子どもたちが主体的に学習することを特に重視していました。彼女が考案した子ども主体の教育方法は人気を博し、その後数十年間、彼女はヨーロッパ全土で教師トレーニングプログラムを実践し、彼女の影響はすぐに世界に広まりました。

モンテッソーリ教育の目的

モンテッソーリ教育は、子どもが主体的に、内発的動機づけに基づいて学習への愛情をもつことを目的としています。

そのためにモンテッソーリ博士はさまざまな独自の教具を考案し、教室を「準備された環境」へと整備しました。これによって子どもたちは自発的に学びに向けて行動するようになり、学ぶことをそのものを楽しめるようになります。

モンテッソーリ教育の基本となる考え方

モンテッソーリ博士は、子どもたちはなにを学ぶかを選択することで知能が発達すると考えました。「選ばせることで育てる」という哲学は現代のモンテッソーリ教室までずっと受け継がれています。

モンテッソーリ教育は、以下の点で従来の学校教育とは異なります。

モンテッソーリ教育の特徴
  • 子どもは1日を通してさまざまなアクティビティをおこないます
  • 教師は教室の前に立つのではなく、グループからグループへと移動します
  • 子どもの社会的、情緒的、知的、身体的発達のすべてに目を向けます

モンテッソーリ教育を受けた有名人

モンテッソーリ教育を受けて育った有名人には、以下の人物がいます。

モンテッソーリ教育を受けた有名人
  • ジェフ・ベゾス(アマゾン創業者)
  • アンネ・フランク
  • ヘレン・ケラー
  • ジョージ・クルーニー など

モンテッソーリ教育と通常教育の違い

「敏感期」という概念

マリア・モンテッソーリは長年と研究と観察のなかで、子どもには「敏感期(Sensitive Periods)」と呼ぶべき時期があることを発見しました。多くの場合、子どもの敏感期は生後すぐから6歳までの間をさします。

敏感期は子どもが人生のほかのどの時期よりも自然にあらゆる概念を獲得できる期間です。敏感期の子どもは特定の活動やレッスンに対して特に強い関心や傾向を示します。

私は小さな子供たちを観察し、彼らのニーズを察知しました。私は彼らを満たそうとしました。彼らはそれをモンテッソーリ法と呼んでいます。

マリア・モンテッソーリ

敏感期には以下のような分類があります。

敏感期の分類
  • ことばの敏感期
  • 感覚の敏感期
  • 運動の敏感期
  • 秩序の敏感期
  • 社会性の敏感期

たとえば、運動の敏感期は0歳の全身を揺らすような動かし方(= 粗大運動)からはじまり、1歳前後から少しずつ手足を使った運動(= 微細運動)を獲得します。モンテッソーリ教育では運動の敏感期である子どもが粗大運動と微細運動を発達に応じて楽しみながら学べるように教育プログラムが設計されています。

子どもの敏感期についてはこちらの記事でくわしく解説しています!

環境の重要性

出典:モンテッソーリアカデミー

モンテッソーリ教育では環境を重視します。教室は「準備された環境」と呼ばれ、すべてに目的と本来の場所がある、緻密に計算された学習スペースとなっています。

家具は軽量で子どもサイズで、教具は子どもの手にフィットするようにつくられており、子どもが敬遠したくなるものは置かれていません。

モンテッソーリ教室では、教師が教室の前で指導することもなければ、子どもたちが個別の机に分けられて座らされることもありません。

代わりに、子どもたちは教室内を自由に動き回り、自分で活動を選択し、グループで作業に取りくみます。教師は教室の前ではなくグループからグループに移動します。

モンテッソーリ教育における大人の役割

出典:モンテッソーリアカデミー

モンテッソーリ教室では主任教師のことを「ディレクター」または「ガイド」と呼ぶことがあります。モンテッソーリ教育では教師の役割は子どもたちを自主的で自律的な行動がとれるようにガイドすることにあります。

モンテッソーリ教室ではスキルの発達した生徒は通常レベルよりも学習を先に進め、まだ準備ができていない生徒は通常よりも時間をかけることができます。このとき、教師は生徒に介入することもあれば、一歩引いて子ども自身が問題を解決するのを見守ることもあります。

モンテッソーリ教育では、子どもたちが好奇心に従って学習をコントロールできるようにするために、大人はガイドの役割をになっています。

ママ先輩
ママ先輩

これらの特徴が、モンテッソーリ教育とふつうの教育との違いを生んでいるわ。

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モンテッソーリ教育の内容

年齢を超えたクラス編成

出典:モンテッソーリアカデミー

海外のモンテッソーリ教育ではふつう異なる年齢の子どもたちが1つの教室で学びます。およそ0~3歳、3~6歳、6~9歳、9~12歳……などと3歳ごとに1つのクラスに分けられます。

年齢混合クラスは、教え合いによって読解力や算数力の習熟を高める効果があることが知られています。(参考リンク:英語)
また、教室内に多様性が保たれることで子どもは社会性と共生文化を学ぶことができます。

ただし、日本では義務教育の制度上、年齢混合クラスが可能なのは0~6歳までです。

優れた教具

出典:モンテッソーリアカデミー

モンテッソーリ教育の大きな特徴は、教育のために特別に設計された教具を用いることです。多くの教具は創設者であるマリア・モンテッソーリによって発明されました。

おしごと

出典:モンテッソーリアカデミー

「おしごと」(Work)とは、モンテッソーリ教育における子どもたちのすべての活動のことです。おしごとは「Work」であり、つまり子どもにとっての「作業」「やるべきこと」です。おしごとでは目的があることが重視されています。モンテッソーリ博士は、この目的あるおしごとを子どもたちが楽しみながら遊びとして体験できるように設計しました。

モンテッソーリ教育のおしごとは以下のサイクルでおこなわれます。

  1. 活動の選択
  2. 活動を最後までやり遂げる
  3. 片付けをする
  4. おしごとをやり終えた満足感を経験する

自由選択

モンテッソーリ教育では子どもが「自由であること」「選択できること」を特に重視しています。

教室では、子どもたちが適切な範囲内で自由に動き回り、自分の作業を選択できるように計算されて設計されています。ルールを守り、周囲への思いやりをもちながら自由な意思決定ができるようになります。

モンテッソーリ教育のメリット

その子に合った教育がおこなわれる

モンテッソーリ教育では「子どもに合わせる」アプローチが取られており、すべての子どもが個別の教育を受けることができます。モンテッソーリ教育では勉強だけでなく情緒的、社会的、身体的なスキルも含めてその子に合った教育がおこなわれます。

実践的な学びを得られる

モンテッソーリ教室の環境のなかで、子どもたちは五感を刺激する教具を使った遊びを通じて学びを得ます。実社会での活動を通じた学びによって、子どもたちの好奇心や独立心をサポートします。

思いやりのあるコミュニティで学べる

異なる年齢の子どもが混ざった教室は、家族構成を再現しています。年長の子どもは年下の子たちのロールモデルとなることで責任と自信を学び、年少の子どもは年上が面倒を見てくれることで信頼と安心感を学びます。

教師は子どもたちに愛情を示し、ときおり起こるトラブルに平和的な解決策を提案します。

ルールと自由を学べる

モンテッソーリ教室は子どもが手に取りやすいものであふれています。子どもたちは知的好奇心に応じて自由に遊ぶことができます。基本的なルールの範囲内であれば自由にふるまえる習慣のなかで、子どもは規律と自由の両方を学ぶことができます。

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